048-441-1211

〒335-0011 戸田市下戸田2-7-10

胃腸炎

症状・病気について

胃腸炎

急性胃腸炎

急性胃腸炎とは

急性胃腸炎とは、胃や腹部の痛み、吐気、嘔吐、下痢等の症状があり、よくお腹の風邪と称されています。通常、胃腸炎の原因は細菌やウイルスによる感染することで起こり、発熱や頭痛や倦怠感を伴うこともあります。一過性のものが多く「急性胃腸炎」といいます。

急性胃腸炎は、細菌やウイルス感染以外にも、刺激の強い飲食物の取りすぎや日々のストレス、非ステロイド系の消炎鎮痛剤や、抗菌剤などの副作用によって引き起こされることもあります。

ノロウイルス、ロタウイルスなどウイルス感染性の胃腸炎は、人から人へ感染する場合と、食中毒に分けられます。感染経路としては、感染した人の便や吐物に触れた手指を介してウイルスが口に入った場合や、ウイルスを取り込んだ二枚貝を生や不十分な加熱処理で食べた場合があります。また、感染した人が十分に手を洗わずに調理した食品を食べた場合や、感染した人の吐物や便が乾燥して舞い上がり、ウイルスを吸い込んで感染するため注意が必要です。

急性胃腸炎は、高齢の方、基礎疾患のある方、衰弱している方や子どもは、脱水や電解質バランスの不具合が起こり、命の危険を及ぼすことがあるため気をつけましょう。

急性胃腸炎の原因

梅雨の時期から高温多湿となる夏期には、細菌性の急性胃腸炎が多くみられます。ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどのウイルス型の胃腸炎では、冬に多く認めます。ノロウイルスは12月にピークとなり、次いでロタウイルス2~3月にピークとなります。患者の75%が10歳未満の小児とされており、乳幼児では重症化しやすいため、注意が必要です。

ウイルス性胃腸炎の大半はロタウイルスとノロウイルスであるとされています。ロタウイルスに関しては、2011年からワクチンが承認されており、定期接種となりました。

急性胃腸炎の症状

突然、吐き気や嘔吐がみられることが多く、腸がゴロゴロ鳴ったり、腹部けいれんが起こったりすることがあります。最もよくみられる症状は下痢で、便に血液や粘液が目に見えて混じることがあります。また、腸がガスで膨らんで痛みを伴うことがあります。発熱、全身の体調不良、筋肉痛や疲労感が生じることもあります。

黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌等の毒素型は、食後2~24時間に発症します。吐気、嘔吐、腹痛、下痢などの症状を認めます。

胃腸炎の治療

治療は、ウイルス性のものでは対症療法が中心となります。水分・糖分・ミネラルを適切に摂取しながら、脱水を避けることが治療の第一目標になります。どうしても口から水分が摂取できず、脱水の程度が強い場合には、点滴を行ないます。水分摂取や下痢の症状をサポートする目的で、制吐剤や整腸剤が処方されることもあります。脱水に気をつけ、水分補給をこまめに行います。また、症状や合併症の有無など判断しながら、細菌性胃腸炎の場合は、抗菌剤が必要かどうかを判断します。 すべてに抗菌剤が必要というわけではありません。

腹痛や発熱がある場合は解熱鎮痛剤を、下痢による脱水症状がみられる場合は点滴を用います。嘔吐や下痢が続くと、水分や栄養が充分に摂れない状態となり、脱水症状や低血糖状態になる恐れがあります。市販の経口補水液(常温)などを活用しましょう。

当然の嘔吐、下痢に驚き、下痢止めを飲もうとされる方も多いと思います。嘔吐や下痢は身体に入った有害物質を排除しようとしている反応のため、下痢止めはその働きを妨げることになります。下痢止めは自己判断で服用することはやめましょう。

また、状態が落ちついた後でも、胃腸への負担を軽くするために食事は少しずつ摂るようにしましょう。刺激物や油分が多い物や冷たいものは胃腸に負担をかけ、下痢などの症状が再発させる可能性がありますので、様子を見ながら再開してください。